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Message from Program Director

スマートショッピングカートのスマートとは・・・

Amazonは、同社が開発したスマートショッピングカート「Amazon Dash Cart」を外販していくことを発表している。これで、自動決済システム「Just Walk Out」や生体認証システム「Amazon One」のように他社店舗でも「Amazon Dash Cart」の使用が始まる。「Amazon Fresh」に導入されているJust Walk Outを止めて、Dash Cartに切り替えていく予定で、41店全店でDash Cartが展開されることになっている。

▼スマートショッピングカートは、端末とスキャナーやセンサー等を搭載したショッピングカートで、買い物の利便性を高めることを目的にしている。セルフレジ機能も搭載されているのでレジ待ちやレジ付近の混雑を解消することが出来る。カート上で顧客が会計も行うことで課題である人手不足も緩和できるのだ。日本でも先駆的取組みを進めてきたのが「トライアル」で、グループ企業「Retail AI」が開発した、「トライアルレジカート」が良く知られている。

▼欧州小売業のテクノロジーに特化した見本市「ユーロCIS」が、ドイツ・デュッセルドルフで開催されたのだが、そこでも話題のひとつであったようだ。レジでの手間を大きく省けるスマートカートだが、近年は、万引きなどの不正が急増しており、被害総額は売上げの2%以上に上ることから、万引き対策が求められていた。また、青果物の量り売りへの対応も課題であったようだ。その観点で注目を集めたのが「ペントランド•フィース社」が開発した「イ—ジ—ショツパ—」と「KBST社」の「スマートショッパー」であった。

▼日本でも、イオングループの「レジゴー」、ライフコーポレーションや平和堂が導入する東芝テックの「ピピットセルフ」など様々なスマートカートを導入する企業が増えているが、未だレジのスピードアップを図るのが狙いだ。ただ「スマートカート」と呼ぶ以上、迅速決済以上の付加価値が欲しくなる。その点、「ユーロCIS」で提案のあったカートの機能解説を読むと確かに“スマート”なカートと言えそうだ。

2024/05/03